ラオス 味の素財団AINプログラムに2度目の挑戦!!

こんにちは。ISAPHラオス事務所の石塚です。

今日は、ISAPHをいつも支えてくださる皆様に嬉しいお知らせです。なんと、2021年度より味の素財団が募集するAINプログラムの採択事業として、私たちの昆虫食事業が採択されました(http://www.theajinomotofoundation.org/about/)!是非、多くの方に私たちが目指している未来を知っていただきたいので、どのような事業がスタートすることになったのか、お伝えしたいと思います。

ISAPHを以前から応援してくださっている方は、きっと記憶に新しいと思いますが、ラオス事務所では2017~2019年度にこのAINプログラムにて「栄養改善事業」を展開しておりました。そこでは、地域のお母さんたちを集めて、食と栄養に関する情報の発信者として村落栄養ボランティアを育成しました。このボランティアは、今でも地域に根付いて活動しています。またその活動と並行して、「食用昆虫の養殖」にもチャレンジしていました。NPO法人食用昆虫科学研究会の佐伯理事長(もうお馴染み?)と協力して、ラオスの昆虫食文化が彼らの生活向上・栄養改善に活用できないか検証していました。その結果、この昆虫食事業はさらに発展できる潜在力があることが認められ、今ではJICA草の根技術協力事業として動き出し、今まさに活動を展開しているところです。

そんなチャンレンジ精神旺盛な私たちISAPHラオス事務所は、この度新しく2021~2023年までAINプログラムで事業を追加することを決めました。その理由は、JICA草の根技術協力事業では足りない部分を補うためです。例えば、何かの野菜が体に良いとしても、それだけを食べ続けて健康にはならないですよね?もしくは、その野菜を自家栽培・自家消費していると、新しい種や苗を買うお金がいつかは尽きてしまいますよね?昆虫は、確かに新しい食品として今まさに注目を集めていますが、昆虫だけを食べるわけでも、昆虫を養殖し続けるのに資金が不要なわけでもありません。つまり、育てた昆虫を通じて、ほかの食品にもアクセスできるように、次の昆虫養殖を行うために「収入」を得なくてはいけません。そしてその収入のためには、育てた「食用昆虫」のフードシステム(http://www.fao.org/3/i6983ja/i6983ja.pdf)を動かし、住民が生計を営んでいける社会の仕組みが必要になるのです。この度のAINプログラムでは、その部分に焦点を当てて、JICA草の根技術協力事業と「成果の相乗効果」を生み出すことを目的としています。

具体的には、JICA草の根技術協力事業によって生産される昆虫の➀処理・保管・加工方法について開発すること、➁それらの取引・マーケティングを行うこと、➂市場で売られる昆虫をより美味しく消費するためのレシピや調理方法を開発すること、この3つのフェーズに分けて活動が展開されます。まだ始まったばかりであることと、新型コロナウイルス感染症の感染拡大がラオスにおいても大きな影響を与えていることから、すぐに魅力のある報告はできない状況にありますが、このような時代においても未来を見据え、ラオスの人々と共に歩んでいきたいと思います。

どうか、これからの報告を楽しみに待っていてくださいね!

ISAPHラオス 石塚 貴章