iサイクル寄付金運用中間報告(2025年度)

ISAPHラオス事務所 三浦 夕季

いつもご支援いただきまして、ありがとうございます。ISAPHの三浦です。
iサイクル様からのご寄付を活用し、2025年3月より粉ミルクの支援を行っているラオスの双子が生後6か月を迎えました。
寄付金の運用状況に関する中間報告とあわせて、双子の成長の様子をお届けいたします。

🍼粉ミルク支援を実施した双子

▲生後2ヶ月のサン君(左)とサー君(右)

  • 氏 名:サンくん(男児/兄)、サー君(男児/弟)
  • 生年月日:2024年12月1日~12月2日
  • 住 所:ソクタン村
  • 支援金額:2,140,000LAK

   (約 14,445円 ※円換算:JICA統制レート2025年7月)

  • 支援内訳:粉ミルク代(2箱/人)
  • 支援期間:2025年3月~(支援継続中)

   ※支援期間は、原則満一歳まで

🍼支援の背景

 ISAPHが活動を実施していたサイブートン郡ソクタン村出身の妊婦が,2024 年12月1日~2日に郡病院にて双子の男児を出産しました。  出生体重は児①2,200g(サン君)と②2,300g(サー君)と、いずれも低出生体重児でした。
 保健医療従事者の指導の下母乳育児を行っていましたが、出産直後から母乳の分泌が十分ではなく、母乳で補えない分の粉ミルクの購入が必要でした。
 しかし、世帯収入の主な収入源はキャッサバ栽培によるもので、収入はあるものの一時的であり、また季節変動も影響し安定な収入とは言えませんでした。そのため、生活に必要な支出を切り崩しても双子の児に必要なだけの粉ミルクの購入が難しく、粉ミルクを薄めて与えているといった現状がありました。
 こうした事情を踏まえ、保健センター職員より粉ミルク購入に係る経済的支援の依頼を受けました。

 成長モニタリングの結果、生後3か月時点で双子ともに中等度の低体重となっていました。
 ラオスでは1歳未満の子供が命の危険にさらされやすいという背景があります。児の適切な栄養確保と、母親の育児に関する健康行動の促進を目的として、ISAPHは「iサイクル寄付金」を活用し、双子が1歳に達するまでの10か月間、母乳と粉ミルクでの混合栄養を条件のもと、粉ミルク支援を実施することとしました。

🍼現在の様子



 母親は保健医療従事者の指導のもと、母乳と粉ミルクの混合栄養を継続しており、必要な予防接種や、毎月の成長モニタリングにも積極的に参加する姿が見られています。
 それにより、支援当初に中等度の低体重と評価されていた児も、現在は成長曲線上で正常範囲に達しており、大きな病気にかかることもなく、すくすくと成長しております。

 両親は日々の限られた収入の中でも支出を管理・調整し、不足分の粉ミルクを購入するなどして、児に必要な栄養を確保している様子もありました。

 6月で生後6か月となったサン君とサー君。

 お母さんは保健医療従事者より離乳食の進め方に関する指導を受けました。日本でいうおかゆやうどんのようなものから少しずつ開始していく予定です。

ご支援いただきありがとうございます!

サン君(左)、サー君(右)

引き続き粉ミルク支援は継続となりますので、またご報告させていただきます。