マラウイに渡航してから変わったこと
皆様、こんにちは。ISAPHマラウイ事務所の萩原です。
ISAPHに入職してもうすぐ4か月、マラウイに赴任して2か月が経ちます。
この4か月間のISAPHでの業務で私の中で様々な変化がありました。今回この場を借りてその変化を少しご紹介させてください。
まず働く上での考え方の変化です。
これまでは看護師として病棟で勤務しており、毎日の決められた業務をいかに間違いなく円滑にこなすか、を求められていたように感じます。しかしこの4か月のISAPHの業務では、自分で課題を考えて仕事をマネジメントする力が求められているな、と感じています。
また、病棟で勤務していた時には意識が及んでいなかった「お金の使い方」も意識するようになりました。支援者の皆様からいただいたご支援をどのように使うべきか、どのように現地の人々へ還元すべきか、日々考えながら業務にあたっています。
国際協力についての考え方にも変化がありました。
以前は、「海外で草の根活動」と言うと自分自身が先頭に立って現地の方に聞き取り調査をしたり、指導をしたりするイメージでした。しかしISAPHに入職して、指導や事務所内の会議は現地人スタッフに依頼し、邦人スタッフは外部との調整や、スタッフが働く環境整備、何か気づきがあった時に現地人スタッフへフィードバックをする、といった表に立たない「黒子」の業務が多いことに驚きました。邦人スタッフではなくマラウイ人スタッフがマラウイ人に指導をすることで、邦人スタッフ(私たち)がプロジェクトを終え、将来的に居なくなったとしても活動が持続することや、「何か外国人が頑張っている」「外国人が仕事をくれるからやるか」ではなく、ISAPHが目指す「自分たちの健康問題を自分事として捉えられる」という利点があるのだな、と改めて感じました。
もちろん邦人スタッフもフィールドに行きますし、村の方々と話をするため、邦人スタッフは事務仕事だけで現地人スタッフだけが現場にいる、というわけではないのですが、信頼できる現地スタッフが居ることの意味と有難さを感じます。実際、私がマラウイに渡航してからはできる限り現地の文化に触れて、住民と話をして、地域になじもうと努力をしていますが、彼らが長年培ってきた習慣や文化背景まではどうしても本当の意味で知ることは困難です。覚えたての現地語で挨拶するととても喜んでくれたり、文化について優しく教えてくれたりはしますが、それは私が日本人だからされる対応であり、彼らと同じ目線で生活について語るには現地人スタッフの力が不可欠だと感じます。マラウイ事務所では子どもたちの栄養改善のために調理実習を実施していますが、地域に根付く相互扶助の視点から材料を住民たちの持ち寄りにしたのも現地人スタッフのアイディアでした。
そんな頼りになる現地人スタッフを始めとするISAPH職員、日本からご支援をいただいている方々のおかげで、私は現地で2か月間、心身のトラブル無く活動することができています。ただ、この2か月は目の前の仕事と生活に慣れることに精一杯になっていました。これからはISAPHが積み上げてきた20年間の経験から積極的に学び、活動に貢献できるよう尽力いたしますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ISAPHマラウイ事務所 萩原 愛美
乳幼児の体重測定に集まったお母さん達と気がつけば写真撮影会に。村のお母さん達がいつも優しく受け入れてくれて温かい気持ちになります。
ムチムチでかわいい赤ちゃんにも沢山出会いました。みんな元気に育ってね。
ISAPH現地スタッフと屋台でフライドポテトと牛肉をつまみます。スタッフと和気あいあいと話す時間も大切にしています。