「風に立つライオン基金」様のご支援による事業開始のお知らせ

ISAPHマラウイは、過去にJICA草の根事業として、マラウイ北部ムジンバ県で幼児と母親・妊婦を対象とした栄養改善事業を実施してきました。2021年に終了した前回マニャムラ地域での事業は、保健・栄養指導にとどまらず、食材確保のための農業指導や、新しい食材の食べ方を紹介する調理実習の組み合わせで、全国平均と同等の4割近かった栄養阻害の子どもが、3年半で25%まで減少する成果を残すことができました。事業終了後も同地域で活動を続けており、その様子を知った近隣地域からも「自分たちの村でも実施してほしい」との要望が上がり、今日では一部の活動を試験的に隣村へも広げています。そういったマラウイの人々の反応から、これまでに得られた経験を現地に委ねるときが来たように感じます。

この度、公益財団法人「風に立つライオン基金」様からご支援をいただき、この栄養改善活動をマニャムラの外にも展開できることになりました。

皆様は、「風に立つライオン」という曲をご存知でしょうか。シンガーソングライターのさだまさしさんが1987年に発表された、アフリカ・ケニアで活躍する日本人医師をモデルにした曲です。のちにご自身の手で小説化、さらに俳優の大沢たかおさん主演で映画化もされました。この曲が元となり、国内外で活動する個人・団体への助成や顕彰、災害支援などを行う「風に立つライオン基金」が生まれました。

今回のご支援のもと行う事業は、「『自分の健康は自分で守る』住民による栄養改善活動の自立支援事業」。これまでISAPHマラウイが培ってきた栄養改善活動のうち特に効果的であった部分を抽出し、他地域に成果を拡大していこうという試みです。対象地域は人口約2万人のムジンバ県エンディンデニ全域。この2024年4月より翌25年3月までが実施期間となります。

大変個人的な話ですが、私(山本)が国際協力の道に進むきっかけとなったのは、高校時代に「風に立つライオン」の曲に出会ったことでした。この度、この様な機会をいただいたことに、大変な名誉を感じると同時に、運命的な出逢いへの感激があります。マラウイ事務所職員一同、精一杯頑張りたいと思います。

皆様、どうぞ応援よろしくお願いいたします。

ISAPHマラウイ事務所 山本 作真