iサイクル寄付金運用(2021年度)および寄付金受領(2022年度)報告

iサイクル寄付金運用(2021年度)報告

こんにちは、ISAPH福岡事務所の山本とラオス事務所の安東です。

平素より、ISAPH の事業に多大なご支援を賜り心からお礼申し上げます。

2021年度もCOVID-19の影響による現地政府の感染拡大予防策などもあり、例年通りに活動することは容易ではありませんでした。

マラウイでは、2021 年 12 月にて JICA 草の根技術協力事業が終了し、事業が端境期となった影響もあり、i サイクル寄付金を使用した活動は未実施となっております。

ラオスでは街から離れた村落で母と子の健康を守る活動を継続しております。2021年度は、住民にとって一番近い保健医療機関である「保健センター」より要請を受け、職員用宿泊施設の修繕費にⅰサイクルの寄附金を使用させていただきました。以下に昨年度の寄付金の運用報告および今年度の寄付金の受領報告と寄付金の運用計画についてご報告致します。

保健センター職員は勤務時間外であっても、必要なときに保健医療サービスが提供できるように、保健センターに隣接する宿泊施設に常駐しています。しかし、長年使用してきたことによる老朽化により、トタン屋根や壁に使用している木板が損壊してしまい、保健センターの職員が生活にするには増築・修復が必要な状況にありました。郡保健局と保健センターが共同で修復資金3,000,000キープ(約35,340円)を集め、保健センター職員および地域住民の自助努力により木材の拠出及び修復作業を開始しました。しかしながら、増築・修復に必要な資機材の調達に係る費用が不足していました。そこで、ISAPH は不足する資機材の購入に係る費用を i サイクル寄付金により4,815,000 キープ(約49,546円)を支援することを取り決めました。本支援により整備される宿泊施設によって、24 時間 365 日、保健医療従事者が村の中に滞在でき、地域住民がいつでも安心して医療機関を受診できるという点で住民の母子保健の向上に寄与することを見込んでいます。2022年2月に宿泊施設の修繕が完了し、保健センター職員は安心して暮らせるようになりました。保健センターの職員は、ラオスで暮らす人々の健康のために使ってもらいたいという日本人の思いが詰まった寄付金にとても感謝しており、ペットボトルリサイクル事業に携わった全ての方にお礼のビデオメッセージを頂いております。

この度いただいたご支援により、ラオスの多くの方に安定した医療を届ける基盤を整えることができました。皆様からのご支援がどのように現地の人々に役立ったのか、これからもお伝えしていきたいと思います。

 

宿泊施設の修繕の様子

修繕後の宿泊施設

完了後の受託式

iサイクル寄付金贈呈式

ペットボトルキャップの仕分け作業

iサイクル寄付金受領(2021年度)報告および寄付の運用計画(2022年度)

2022年4月、福岡県久留米市の聖マリア病院にて行われた iサイクル作業会にて、2021年度寄付金を受領いたしました。近年、リサイクルされるキャップの買い取り価格が下落している状況ではありますが、その一方でキャップの集荷量は活動を始められて以来12年で最も多かったとのことでした。ご参加いただいたボランティアの皆様とキャップ仕分け作業にご一緒させていただいた後、2021年度の寄付金贈呈式をご開催いただき、76,530円を受領いたしました。これまでもISAPHは寄付金をいただいておりましたが、事務局が東京、活動が海外ということもあり、贈呈式というかたちで、ご支援いただいている皆様にも見ていただいての受領は初めてのこととなりました。その際、いただいた寄付金をISAPHが活動国でどの様に役立てているか、ご紹介させていただきました。今後も、ご支援いただいている方々と活動国の人々をつなぐ橋渡しを行っていければと考えています。

受領いたしました2021年度寄付金は、下記の通り、マラウイ・ラオス両国にて運用を計画しております。

(1)マラウイ

 ① 住民によるヘルスポスト建設支援

(2) ラオス

 ① 貧困者への粉ミルク/卵支援

 ② 住民自治会による保健活動関連施設の建設支援

 ③ 村のボランティア活動用教材支援など

ISAPHラオス事務所 安東 久雄