マラウイ 寄付金による支援の報告

寄付金によるマラウイ・エディンゲニ小児栄養改善の支援活動

ISAPHマラウイ事務所では、とくに途上国の子どもたちに関心の深い宮城恵理子様からいただいた寄付金82,000円により、マラウイの小児栄養改善への支援を2017年6月から開始しました。私たちが活動している「5歳児未満の栄養改善プロジェクト」に結びついた支援を短期間で且つ的確に行うために、対象地域内にある5歳児未満の子どもたちが多く在籍しているCBCC(Community Based Childcare Centre)へのお粥材料の配布を実施することにしました。以下の通り、報告いたします。

【活動内容】
 対象CBCC:エディンゲニ内にある20 CBCC
 対象児童数:約1,000名(1CBCCあたり児童数約50名)
 支援内容:メイズ50キロ×2、大豆50キロ
(合計メイズ40袋、大豆20袋)
 実施期間:2017年6月~7月

CBCC(Community Based Childcare Centre)とは、地域が運営している未就学児を対象にした教育施設のことで、村長と地域住民に選ばれ、ある一定期間の研修を受けたCare Giverと呼ばれる先生たちが、子どもたちと一緒に歌を歌ったりダンスをしたり、お絵かきやアルファベットを教えています。私たちの活動でボランティアとして従事している母親たちもCare Giverとして活躍していました。ISAPHの活動を通して子どもたちの成長の大切さを知り、地域の人々と連携を取りながら熱心に働く姿に胸を打たれました。

Care Giverが子どもたちとの活動を終えたあと、おやつとして出されるのが、地域のボランティアやCare Giverが作ってくれたお粥です。お粥は基本的にはメイズの粉をお湯で溶いて塩と油を少しずつ入れるか塩の代わりに砂糖を入れたものなのですが、私たちが今回支援したメイズと大豆でお粥を作ると、メイズから得られる糖質、油で取れる脂質だけでなく、たんぱく質となる大豆も加わるため、より栄養価が高いお粥を子どもたちに提供できます。支援したあるCBCCでは、早速子どもたちが我々の配布した材料を使ってお粥を食べていました。お粥を作ったCare Giverからは、大豆はメイズに比べると値段が張るためなかなか手に入れることができないけれど、ISAPHの支援のおかげで子どもたちに少しでも栄養価の高いものを与えられることができて感謝しているとのコメントをいただきました。

今回の支援で、子どもたちの栄養状態が少しでも安定したものになるためには、家庭からのアプローチだけでなく、地域全体での支援が必要なのだと実感しました。まだ全てのCBCCで配布を終えたわけではありませんが、雨期と乾期があるマラウイで、約1,000人の子どもたちに一定期間でも安定して食べられるお粥の材料を配布できたことは大きな貢献です。この場を借りて宮城恵理子様には深く感謝申し上げます。

ISAPH Malawi 朴 正美
Care Giverに合わせてダンスする子どもたち
Community Based Childcare Centre (CBCC)の施設
お粥配布後の集合写真