このたびISAPH理事に就任いたしました東京女子医科大学国際環境・熱帯医学講座の杉下智彦です。1990年東北大学医学部卒業を卒業後、聖路加国際病院、東北大学胸部外科教室などを経て、1995年から約3年間、青年海外協力隊としてマラウイ共和国で外科医として活動しました。まさに私が赴任しておりました国立ゾンバ中央病院にISAPH理事長の小早川隆敏東京女子医科大学名誉教授がお見えになり、ゾンバ高地にあるホテルの一室で国際保健について夜を徹して熱い議論をしたことが昨日の事のように想い出されます。その後、ハーバード大学公衆衛生大学院(国際保健)、ロンドン大学大学院(医療人類学)さらにはケニアのグレートレイク大学キスム校博士課程(地域保健学)でグローバル・ヘルスを学んでまいりました。
また国際協力機構(JICA)のシニア・アドバイザーとして、タンザニアやケニアで保健システムプロジェクトのチームリーダーをはじめ、世界30か国を超える途上国の保健政策策定やプロジェクト実施の支援を行ってきました。2015年9月に策定されました「持続可能な開発目標(SDGs)」に国際委員として参画する機会を得たほか、2014年にはソーシャルビジネスグランプリ大賞、2016年には第44回医療功労賞を頂き、2016年10月より東京女子医科大学に教授/講座主任として着任いたしました。
今後は、皆様方のお力をお借りしながら、ラオスやマラウイにおける素晴らしい地域保健活動への技術支援、さらにはインターンシッププログラムなどの充実に貢献させていただきたいと思っております。ISAPHの活動を通して「持続可能な未来社会」を目指した社会変革を創造していきたいと思っております。
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杉下智彦(すぎした ともひこ) 医師・公衆衛生修士・学術博士
東京女子医科大学国際環境・熱帯医学講座 教授/講座主任