福山職員のラオスレポートVol.7 コンロー洞窟

先日、ラオス最大の洞窟であるコンロー洞窟に日帰り観光に出かけた。観光らしき観光は今回が初めてになる。コンロー洞窟は、ここタケクから北上することになる。途中までは首都ビエンチャンに向う道と同じである。1時間半程度走ったところで、東のベトナム方面へと向かう。大きな幹線道路を離れたので悪路を予想していたが、ベトナムや観光資源である洞窟へ向かう車両のために、ある程度は整備されていた。特にコンロー村へ向かう道路は2008年にできたばかりだ。タケクからは、約3時半の道のりだった。

コンロー村に着くと、欧米人のバックパッカーが目立っている。ゲストハウスも数軒見かけた。聞くところによると、欧米人には人気のスポットらしい。そして、森の中に大きな石灰岩の岩肌が見えてきた。この岩山にある洞窟の中をヒン・ブン川が流れている。川幅は20~50m、洞窟の全長7.5km、高さ最大100m。そこをボートトリップするのが今回の目的だ。入場料とトリップ料金を支払って、いざ洞窟へ。

洞窟に入ると、ボートが20隻ほど停泊している。順番に2、3人ずつ振り分けられて乗ることになっている。乗り込むときから川に足を入れなければならない場合もあるので、ビーチサンダルは必須アイテムだろう。もちろん、ライフジャケットも着込む。さあ出発だ!このボートはかなり水面が近い・・・少し走ったところで、水を汲み上げる音が聞こえる。おいおい、舟底から水が入っているぜ。ボートの両端にはガイドが乗っているが、ボートの舵を取っている後方のガイドが、水を一生懸命汲み出している。その必死さは、水を汲み上げる音のスピードでわかる。舵は大丈夫なのか?足元も、常に水につかっている。こりゃ、スリルがあっていい。

そして、2km地点でいったんボートを降りる。それは、洞窟内にできた鍾乳石を見るためだ。数多くの鍾乳石や、積みあがった石筍(せきじゅん)が、綺麗にライトアップされている。ここでしばし、幻想的な世界を堪能して、再びボートへ。ガイドのヘッドライトに照らされた暗闇の洞窟を突っ走るのは、爽快だ。ところどころで、岩を浸透してきた水が降ってくるので、濡れるのを覚悟しなければならないだろう。乾季で水かさが低い時には、数回ボートを降りて進むようだが、今回は前日に雨が降っていたこともあり、ボートを降りて進んだのは1回だけだった。しかし、雨季には逆に水かさが上がり、このボートトリップツアーは開催されないので、行くときには確認が必要だ。

洞窟を抜けると、そこはジャングルだ。緑溢れて、美しい景色だった。これでカバでも出てきたら楽しいと思ったのは、私だけだろうか。もちろんそんなサービス精神旺盛な野生動物はいない。降り立った村で、しばし休憩だ。飲み物とカップ麺しかない店があるのみ。仕方ないので緑園の中、カップ麺をすする一行。帰りは、来た道をボートで戻るのみ。帰りもせっせと水を汲み上げるガイドは、無事に私たちを送り届けてくれた。なかなか楽しいボートトリップだった。

ISAPH LAOS 福山 修次

岩山の下にある洞窟入口

あいうえおかきくけこ

ライトアップされた鍾乳石