小早川理事長がラオスを訪問

2月5日から14日の10日間、ISAPHの小早川理事長がラオスを訪問しました。目的は、ISAPHラオスの活動状況の確認と関係者への表敬訪問です。

ISAPHラオスの活動地であるカムアン県では、今回の訪問の主目的である県保健局長トーラカーン氏と活動に関する協議が行われました。同氏からは、ISAPH活動地域において低体重児が減少してきたことや、妊産婦・乳幼児の死亡率が下がったことに対しての謝辞が述べられました。そして、ISAPHの理事であった故野田進士先生のご遺族からのご寄付により建てられた野田教授記念研修センターは、郡保健局の会議や研修、さらに宿泊施設として極めて多角的、高頻度に有効利用されていることが感謝の念と共に報告されました。また、同氏からはカシ地区のヘルスセンター建設の要請と、中古の医療機器の供与の要請があがりました。ヘルスセンターを建設することで、妊産婦や乳幼児の死亡率をさらに下げて、世界的に2015年までの目標とされているMDGs(ミレニアム開発目標)を達成したいとのことでした。

小早川理事長からは、ISAPHの活動は技術協力を主とするもので、基本的には物品・施設の供与は行わない旨を伝えました。しかしトーラカーン氏の強い要望により、翌日に郡保健局長らとともにカシ地区ヘルスセンターの建設予定地を視察することになりました。すでに土地・建物の設計図も準備してあり、ここには職員用の宿舎も建設するとのことでした。

今回の表敬訪問では、ISAPHのこれまでの活動に対する感謝の気持ちが伝えられるとともに、新たな要請もありました。途上国でお互いの理解を深めながら活動していくには、こうした要請にも耳を傾けながら進めていくことが大切です。ときに無理難題を要請されることもありますが、それを無下に断っていては、お互いの信頼関係を構築することは難しくなります。途上国で活動するにあたり、現地にできる限り多くの協力者を作ることが必要です。よって定期的に表敬訪問をすることでお互いの理解を深め、人脈を保つことがいかに大切であるかを、改めて実感しました。

 

表敬訪問日程
2月6日 保健省 外務省 JICAラオス事務所
2月8日 県保健局 県庁
2月11日 サワンナケート県立病院

ISAPH LAOS 福山 修次

保健省官房長官のナオブッタ氏を表敬訪問

カシ地区ヘルスセンター建設予定地にて、説明を受ける様子

カシ地区ヘルスセンター建設予定地視察にて、村人に歓迎される小早川理事長