食料生産を通じてマラウイの母子の栄養改善を

事務所長としてマラウイ事務所に着任しました、山本作真と申します。マラウイには10年前まで青年海外協力隊で派遣され、青少年更生施設で子どもたちに野菜栽培の指導を行なっていました。10年ぶりのアフリカの暮らしは、率直に言って違和感がなく、我ながら驚いています。

この10年間でマラウイにも変化が見られ、ゆっくりとではありますが確実に発展していることを実感します。目立つところではスマートフォンの普及や、電気の来ていない村で住宅にソーラーパネルが設置されているのを見かけるようになり、テクノロジーの浸透には驚嘆するばかりです。他にも、若い女性が自転車に乗るようになったり、私たち外国人に対する物腰が柔らかくなったりと、以前も長期滞在していた分、人々の生活の細かい差異に目が行きます。

今回の活動は母子の栄養改善ということで、ISAPHは以前からマラウイで5歳未満の身体測定や予防接種を行なってきましたが、同時に食料の面からも改善を図るため、農業担当の私が赴任することになりました。マラウイの主食はトウモロコシの粉を練ったものですが、実際にこちらで食事をしていると主食の量がとにかく多く、代わりに肉や野菜は量も種類も乏しく、これでは栄養が偏るだろうなと実感します。ISAPHとしては初めての農業分野の人間ということで、保健分野のアプローチと協力して相乗効果を発揮できたらと思います。

ISAPH Malawi 山本 作真
保健ワーカー活動拠点の完成式典にて