2017/6/16

ラオス MOU1年活動報告会を実施

ISAPH LAOS 佐藤 優 

ISAPHラオス事務所 1年間の振り返りと今後の展望

村に潜む子どもの栄養に関する問題点を説明する
ニポップ氏(サイブートン群保健局コーディネーター)

2017年度の新しい活動に期待を込めて
報告会を終えました

 

20174月、ISAPHがサイブートン郡での活動を始めて、1年を迎えました。5月に開催された2016年度の活動報告会では、プロジェクトの最初の年として村に潜む問題点を整理し、それらを解決するための基盤を整えることに尽力した旨を報告しました。そして、行政の母子保健サービスが十分に住民に行き届いていない、または利用を差し控える住民がいる現状なども、今直面している課題として関係者と共有しました。さらに、今年以降の活動をどのように運営し、母と子の健康を守っていくかについても展望を示しました

サイブートン郡の家族(母親)や子どもを取り巻く環境は、色々な側面において改善の余地がありますが、ISAPHが大切にしている「健やかに子どもを孕み、安全にお産し、健康な子どもを育てる」上で大切なことの一つには、母子の栄養状態があります。私たちが支援している村に住む5歳未満の子どもの3人に1人は慢性的な低栄養状態で、健やかな発育を促すことができていません。とはいえ、栄養状態を改善すること、すなわち食べ物や食べ方を増やす・変えることは、個人の努力で改善できないものもあるため、この問題を解決することは簡単なことではありません。そこでISAPHは、公益財団法人味の素ファンデーションの助成金(AINプログラム)の支援を受け、新たに母子の栄養状態改善のためのプロジェクトを展開していくことを、この活動報告会で発表しました。

新しい栄養改善プロジェクトには2つの柱があります。一つは住民の中から、トレーニングを受けた食事・栄養ボランティアを育成することで、彼らには同じ村に住む母親らに情報を伝える役割を担ってもらう予定です。もう一つは、食材を自給する方法を開発・普及することです。村人の多くは農家で、もち米を収穫していますが、それらは販売するのではなく自食するためです。そのため現金収入は少なく、市場で食材を買うことも少なく、主に収穫したもち米と川や森で採れたものが食卓に出されます。自然の食材は美味しいと彼らはいいますが、「採れたときしか食べられない」ことも事実で、それが栄養素に富んだ食事を安定して食べることができない要因となっています。

このように、最初の年で得ることができた情報を根拠として、新しくどのようにして住民の健康を増進していくかを関係者に説明することができました。報告会にはカムアン県保健局の副局長も出席され、新しい栄養改善プロジェクトについて「ISAPHはこれまでも別の地域で子どもの栄養状態を改善するための活動を実施してきた。多くの経験を持っているのでサイブートン郡保健局はそれらを学ぶ良い機会となるはずである。是非、一緒になって取り組んでもらいたい」と激励の言葉をいただき、2年目以降の私たちのプロジェクトを後押ししていただきました。まだまだ課題は多いですが、住民が健康に生活できるように、現地の保健医療スタッフと共にこれからも精力的に取り組んでいきたいと思います。