平成25年4月17日~19日に、東京女子医科大学医学部のスタディツアーの受け入れを致しました。参加者の方からいただいた報告を以下に掲載します。
ISAPH 事務局
ISAPHスタディーツアーに参加して
平成25年4月17~19日の3日間 ISAPHのスタディーツアーに参加させていただきました。わたしたちがラオスを訪れた時は、ピーマイラオ(ラオス正月)の直後で、街中に活気が溢れていました。
今回のツアーは、私にとって国際支援活動の現場を視察する初めての経験で、モバイルクリニック、郡病院、県病院、国立病院とラオスの様々な規模の病院を見学することが出来、大変貴重な経験になりました。その中で印象的だったのは、ヘルスセンター職員などによる健康指導でした。一方的に考えを押し付けるのではなく、住民参加型の指導が行われていたり、ラオスは識字率がとても低いため多くの絵や図などが描かれているパネルを用いてわかりやすく説明していたり、たくさんの工夫がされていました。また、ISAPHのスタッフのみなさんは、現地の人と同じ言葉を話したり、同じ洋服を着たり、同じ食事をしたり、現地に寄り添いながら一生懸命活動している姿がとても印象的でした。文化や習慣の異なる国で外国人が活動することは難しいと感じますが、このような姿勢が、現地の人々と信頼関係を築き、理解を得るためにはとても重要であると強く感じました。
3日間という短い間でしたが、多くを学ぶことが出来ました。最後に、このような貴重な機会を下さった関係者の皆様に感謝申し上げます。
マホソット病院で記念撮影
ラオスISAPHの活動視察を通して
4月17日から19日の3日間、ラオスにてISAPHの活動視察をさせていただきました。内容はモバイルクリニックや、県病院・郡病院の見学です。モバイルクリニックでは、妊婦さんへの栄養教育や予防接種の様子を見ることができ、ラオスにおける食事タブーの現状や、父親や家族の理解の重要性を理解することができました。各病院の見学では、ISAPHをはじめとする支援機構の寄付によって医療の幅が大きく広がっている事に驚き、手術ができる環境や、家族計画のサポートはラオスにおいてとても大切だと感じました。今後は外国からの支援に頼らずとも、現地スタッフだけで継続が可能な環境が整っていけば良いと思います。
今回の活動視察では、ISAPHのスタッフの方から直接いろいろなお話を伺うことができました。日本人が異なる文化を持つ外国で支援を行うことは簡単ではないと思っていましたが、ISAPHの方々が現地の人々との触れ合いを大切にし、文化を理解しようと努める姿勢をみて、国際協力活動はまさに人と人との繋がりなのだと実感しました。今回、私も実際に現地に行き,現地の文化に触れることができて良かったです。
ラオスは社会主義国で未だ開けていない場所も多く、外国人である私たちが立ち入るには本来多くの制限がありますが、ISAPHの方々のお力添えをいただいて、本当に貴重な経験をさせていただくことができました、今回の経験は、これからの自分の可能性を広げ、今後の人生や医師としての自分の将来像に大きな変化を与えてくれました。ご協力いただいたISAPHの方々、本当にありがとうございました。
村での活動時、ISAPH職員より説明を受ける様子
日本とラオスの医療を見て感じたこと
医学部へ進学を決めたきっかけが途上国の公衆衛生への興味だったこともあり、今回念願のラオスでの実習に参加させていただきました。どれも私にとって貴重な体験となりましたが、中でも印象深かったのが「モバイルクリニック」でした。普通なら立ち入ることの出来ない村にISAPHの方が連れて行って下さったのですが、そこではヘルスセンターの方が母親達に栄養指導や子供のワクチン接種をしていました。日本とは違い、患者は病院へすぐに行かないし、行ける環境ではありません。さらに、ラオスには「食物タブー」というものがあり、子供を生んだばかりの母親は食事制限をかけられるので、母親ばかりか子供まで栄養不足になってしまうという現状を聞き、悲しくなりました。現地の人でさえ、慣習的な事情を教育で覆すだけでも大変なのに、そのような現状を変えたいと活動するISAPHの方々の努力は本当にすごいと思いました。そのほかにもラオスの郡病院から県病院、首都のリファラル病院まで様々な場所を見学させていただきましたが、そこにある現状を実際に見て、どのようにすればもっと良い医療を提供できるのだろうとその都度考えることができ、勉強になりました。
今回は、学生実習として参加させていただきましたが、いつかは医療人として再びラオスを訪れる機会があればと思っています。ISAPHの楾さんをはじめ、私たちの為に奔走して下さりありがとうございました。
セバンファイ郡病院にて