足立区立第11中学校での講演

東京都足立区立第十一中学校・開かれた学校委員会の依頼を受け、中学生を対象とした国際協力に関する講演を行った。

日時 2007年2月15日
講演テーマ 「開発途上国における国際協力で得た経験から」
参加者 中学生230名 その他、教員、開かれた学校委員会役員
講演者 磯 東一郎

テーマ

  1. 開発途上国における国際協力(国際技術協力)
  2. 異文化との出会い
  3. 21世紀の国際社会に向けて(人とのコミュニケーション)

感想

本来この講演依頼は、ISAPHラオスプロジェクトアドバイザーの齋藤 智子氏に出されたものである。残念ながら彼女のラオス派遣と日程が重なってしまい、私がピンチヒッターで講演を行った。中学生を相手に果たして彼らが理解できる話しができるかどうか不安を抱えての講演だった。昼食後の午後1時過ぎから1時間がこの講演時間となっており、ちょうど眠くなる時刻である。一方的に話すだけでは眠くなるかと、講演を参加型にし、国際協力についてとか、私やISAPHがかかわっているボリビア、ドミニカ共和国、ラオスなどの国々についての質問を交え講演を行い3つのテーマについて無事講演を終えることができた。こちらが驚いたことは、学生が非常に熱心に話を聴いていたことである。それから1ヶ月ほど経った後、開かれた学校委員会の役員の方2名が講演の報告書を持参しISAPH東京事務所に尋ねて来られた。その報告書には、①開発途上国のイメージ、②開発途上国にどんな援助ができるか、③異文化に触れるという意味で何処の国に行ってみたいか、④自分の考えを伝えようとした時に難しいと感じた経験があるか」という4つの質問のアンケートを全学生対象に行った回答がまとめられてあった。回答学生数198名の上記回答のまとめに加え、更に学生の回答をそのまま表形式にまとめた生の回答もあった。これは大変な努力である。学生のまじめな態度に、それを支える開かれた学校委員会の方々のひたむきな態度と熱意に、話しをした本人がむしろ感動させられた。国際協力の基盤は、技術、お金、物ではなく、「心を感じさせる姿勢」であると常々考えている。その「心のこもった姿勢」について自分自身が学ばされた講演会であった。

ISAPH 東京  磯 東一郎