第13回ラオス保健研究フォーラム参加報告

National Health Research Forumの参加について

ラオスの首都、ビエンチャンで行われた第13回National Health Research Forum(NHRF)に参加してきました。今年はISAPHが2016年から2018年の3年間実施したプロジェクトの活動報告が口頭発表に採択され、ISAPHの活動はもとより、現地のパートナーである県保健局や郡保健局の成果がNHRF参加者である国内外の研究者等へアピールできる大変貴重な機会となりました。

口頭発表は県保健局のカウンターパートであるカムパナーワン医師に依頼しました。最初は「英語は得意ではないし、まずは発表資料を見てから出来そうであれば…」とあまり積極的な答えではなく、発表を引き受けてくれるか心配をしていました。そんな中始まった発表の準備でしたが、カムパナーワン医師が伝えたいメッセージがきちんと発表内容に織り込めるように相談をし、一緒に準備を進めることができました。最終的には発表者を引き受けていただくことができ、発表原稿の読み合わせや発表の練習を一緒に行い発表当日を迎えました。

発表ではプロジェクトを実施した3年間で改善した施設分娩率や産前健診率についてと、残された問題として子どもの栄養状態の改善があるという報告をするとともに、ISAPHが郡保健局と行っている活動を知ってもらえるように、実際の活動の様子などの紹介も盛り込みました。発表後の質疑応答では、普段は聞くことができないプロジェクト関係者以外の方からフィードバックがいただけるのも、今回NHRFに参加させていただいたからこそだと、とても有難く感じました。

そして、今回NHRFへお招きしたカウンターパートと、通訳として同行したISAPHラオス事務所の職員から感想をいただきましたのでご紹介いたします。

県保健局カムパナーワン医師より「NHRFはラオスで活動するNGO、NPOや研究者などが発表や議論をできる場なので、可能な限り毎年参加した方が良いでしょう。参加が難しくても、せめてポスターの提出などはして欲しいと思います。郡保健局のスタッフにとっても、参加することで郡の問題を解決する手がかりや刺激を受ける良い機会となると思います。また、英語が必要な機会に英語が使えるように、もっと学びたいと強く思いました」

郡保健局ニポップ氏より「ラオス国内では母子保健に関わる活動が様々な団体によって行われています。NHRFではその活動や経験を互いに共有し学ぶことで、自分たちの活動に生かすことができるとても重要な機会であるため、毎年参加できると良いと思います。また、今回参加することで自分自身の英語の勉強にもなりました」

ISAPHラオス事務所のコンサワン職員より「自分が経験を積めるように通訳として同行させていただいたということを理解しています。こういった学術集会に参加するのは初めてで、今回の出張では本当に新しいことばかりで、これからもっともっと精進しなければと気付かされました。今回はNHRFに同行する機会をいただきまして、ありがとうございました」

ISAPHラオス 登 圭紀
発表の様子
会場で一緒になったサイブートン郡の 元保健局長ソンブン医師と一緒に
発表を終えて記念撮影