ラオス地域母子保健プロジェクト 2年会議の開催

2012年2月にラオス政府と地域母子保健プロジェクトMOU(了解覚書)3を締結し、2年が経ちました。そこで、先月2月27日、カムアン県セバンファイ郡保健局にて、県保健局、郡保健局、県庁、郡庁職員を招き、2年会議を開催しました。

この会議の目的は、今期のプロジェクトの2年目における活動実績報告と活動に対する意見や現在の問題点等の共有、それに対する解決策を討議し、最終年の活動につなげるためのものです。

これまでの活動実績に対して、会議出席者の方々から多くの感謝の言葉をいただきました。3地区の母子保健状況の改善、特に低栄養・ビタミンB1欠乏による乳幼児死亡の減少、低体重児の減少、妊婦健診率の増加、医療施設での分娩者の増加といった成果に対して高い評価を受けました。しかし一方で、妊婦健診未受診での出産や妊婦健診を受診する時期が遅すぎること、自宅での不衛生で危険な出産、また自宅出産により予防接種を受けることができない、といった課題があります。これらの課題の解決策の一つとして、ヘルスセンター、村の権力者である村長や保健ボランティアとの連携が挙げられました。住民の身近な存在であり、情報共有や住民への普及を促していく存在として、大きな役割を持っているからです。ISAPHの行っている活動でも彼らの協力は欠かせません。最終年の活動では、住民の身近な存在である村長や保健ボランティア等とさらに連携して活動を進めて行きたいと思っています。

最後に、この会議を開催するにあたり、報告書や発表原稿の作成、当日の会議準備・運営等について、郡保健局職員、県保健局カウンターパートと共に事前に何度も打ち合わせ会議を行いました。会議を開催するためには、多くの段階を踏まなくてはいけません。時には意見が一致せず長時間に亘って議論が行われたこともありました。しかし、同時にISAPHの活動は県保健局、郡保健局と協力し合っていかなければ成り立たないこと、また、お互いが同じ目標を持ち、それに向かっているということを感じました。今回の会議を無事に開催することができたのも、郡保健局、県保健局をはじめ、ISAPH関係者の方々のおかげです。心から感謝申し上げます。

会議の様子

ISAPHよりコメント

ISAPH LAOS 田川 薫