中間評価会を終えて
平成22年10月27・28日にJICA草の根技術協力事業「生き生き健康村づくりプロジェクト」の中間評価会をJICA九州・ラオス、外務省、保健省、カムアン県保健局およびセバンファイ郡保健局からの列席のもと盛大に開催しました。
活動を一緒に実施している直接のカウンターパートである郡保健局がJICA九州・ラオスからの参加者のために、ラオスの歓迎行事である「バーシー」を実施し歓迎の意を表してくれました。
この中間評価会は活動視察と評価会の2日に渡り実施されました。活動視察はISAPH新職員であるサイヤシンさんが実施した「栄養と手洗い」に関するパネルシアターを用いた参加型の健康教育で、「手洗い」は演習も取り入れたものでした。いつものように今回の健康教育でも郡保健局職員のソンブン氏が協力してくれました。参加したお母さん達の中には、積極的に参加する人もいて大いに盛り上がりました。参加者全員には手洗いの実践のために石けんを、積極的な参加者には日本からの支援衣服を配付しました。活動報告では県保健局のカウンターパートのカンケオ氏とプロジェクトマネジャーの岩田さんが発表しました。
参加者からは活動に対する様々な意見が出ました。例えば「プロジェクトはラオスの政策やミレニアム開発目標と一致していて良い」「関係者がパートナーシップで協力していてよい」「活動は健康増進に役に立っており、村に根付いている。村人のエンパワーメントに関して重要なプロジェクトとなっている」「ISAPHは地方の住民の為になる活動をしており、それにより住民は健康について意識し始めている」「ISAPHの支援に対し、住民を代表して感謝する。ISAPHの活動は成果を上げつつあるが、問題は住民の経済力が低いこと、(体に弊害がある)食習慣があることである。今後、問題点を村の代表に伝え、プロジェクトの成果が出るように協力したい」「ISAPH活動による特徴的な変化は乳児死亡数が激減したことである」などです。
また、今後の課題としては「住民がこれまで得た認識を行動に変えていくようになること」「食物タブー、モッカオ、乳幼児の食事(離乳食)など食事の問題に対して、ラオスの状況を踏まえた対応が取れるようになること」です。
今回の中間評価ではおおむね肯定的な評価を得ることができました。今後、終了時評価に向け成果をあげるべく、活動の修正を行う予定です。
手洗いの演習
評価会参加者
ISAPH 齋藤智子