ISAPH(アイサップ)ラオス事務所長として2月10日に着任しました高畑恒雄です。これまで着実な活動を行ってきたISAPH事業に関わることが出来ることを、大変嬉しく思っております。
今回は3回目のラオス滞在です。最初は青年海外協力隊員として1972年から74年でした。2回目は1996年にJICA事務所を立ち上げに来ました。こうして3回も、同じ国で働く機会に出会えたのはやはりこの国の人々と何かの縁が有るのだろうと感じます。
保健分野は私にとって馴染みが薄い領域ですが、これまでの経験を生かして、別な視点も加えて村を元気にする方法を考えて行きたいと思っています。
1972年当時はインドシナ戦争の末期で国内は殺伐としておりました。タケークは激戦地でしたし、橋が無いことも有って遠い別の国の様に思っていました。今は戦争を知らない世代が街を闊歩していて、とても明るく平和な雰囲気です。世知辛い日本から来るとほっとするのは私だけではないと思います。
さて、ISAPHの活動地区はここタケークから40km程南に下ったセバンファイ郡の3地区です。ここには主要民族であるラーオのほかに、少数民族も入り混じっており、それぞれに異なった文化的背景に加えて、古くからの定住者、それほど古くない人々、自給できている人々、土地を持たない貧しい人々、それぞれに暮らしています。
共通していることは、間違った因習に囚われて健康を害す人が少なくない事です。特に妊婦や、授乳期の母親の食事が制限されることが、結果として乳幼児の栄養状態を悪くしています。
ISAPHは妊産婦・母子の健康をチェックしながら、問題を抱えた人々へのビタミン剤の提供、粉ミルクの配布を行い、中期的には健康教育を通じた地域の人々の健康増進を図っていきます。
まだ、私自身が問題点を理解し切れていませんが、少しでもラオスの人々の生活向上に貢献できるように、励んでいきたいと考えております。
皆さまのご支援をよろしくお願い致します。