2013/3/4

聖マリア病院ラオス国スタディツアー

ISAPH 事務局

 平成25年1月5日~10日に、聖マリア病院のラオス国スタディツアーの受け入れを致しました。参加された聖マリア病院職員の3名の方より、感想文が届きましたので掲載します。

                              

ラオス国スタディツアーに参加して                                          渡邊 汐里(看護師)

平成25年1月5日~10日の6日間、ラオス国スタディツアーに参加させていただきました。実際に医療現場を目にして、患者さんが医療を受けるまでのシステムの違いに驚きました。また、救急というシステムはなく、異常があっても自主来院しないと治療は行われない、金銭的な負担が大きく関与し、十分な治療が行われない現状があります。救命しても、逆になぜ助けたのかと家族から問われることが多々あるそうです。日本では患者・家族は生きたいと思い、それを助けたいという思いから医療や看護を提供する。それが当たり前ではないこと、金銭的な問題から助かる命が見捨てられている現状があることを痛感しました。

一方、私は手術室勤務をしている為、手術室の環境・物品・看護師業務を視点に見学をしました。諸外国の支援のもと様々な症例の手術が行われており、今まで出来なかった手術が、他国の協力によって実施されています。このような環境で手術…と驚いた反面、いかに自分が恵まれた環境・設備で業務をしているかということを改めて考えさせられました。国際支援の一つ一つが、一つの国の医療を大きく支えている現状に国際協力の重要性を強く感じました。その反面、スタッフ間の言葉の壁があるそうです。支援が入ることで助かる患者さんは増える一方、連携という面では様々な問題があることも知りました。

今回のスタディツアーを通して、国際支援するに当たり目で見えている問題を解決したいと考えてしまいがちですが、その国の文化・風習を理解し、援助なくして自立できるようどう介入していくか、国際支援活動の難しさを感じました。

国際協力への関心が高まった研修であり、その為に今の自分に不足していることは何か、手術室看護師として自分が出来ることは何かということを見つめなおす機会となりました。貴重な経験をさせていただき、サポートしていただいた皆様に本当に感謝いたします。

現地の手術室看護師さんと

ラオススタディツアーに参加して                                          三久保 志保(看護師)

今回スタディツアーに参加し、途上国の医療、生活現場を肌身で感じることができ、刺激的な毎日でした。未だに貧富の差が激しく、お金がないことで命を落とすという悲しい途上国の現状を知り、胸が痛みました。

医療現場を実際に見学しましたが、国立病院と地方病院では格段の差がありました。ラオスの看護業務は幅広く、さまざまな職種に支えられている日本の医療体制の素晴らしさに気付かされました。また、病院内では家族が24時間付き添い、身の回りの世話はほとんど家族が行っていて、家族愛の深さを痛感しました。

今回、シーブンフアン地区の一部の集落に訪問することができました。村内には、今の日本では考えられない生活環境で暮らしている人々がいました。そこの人々は高床式住居に住み、大人も子どもも素足で生活をしていました。この地区には産前産後の長期にわたる食物タブーや、母乳を悪いものだと考える因習が存在し健康問題となっていました。長年の習慣を変えることは難しく、ISAPHの方々が根気強く支援する姿を見て、異文化での医療支援の難しさを感じ、ISAPHが活動している地域密着型の支援は、途上国に必要なことだと感じました。

色々な支援の形はありますが、まずはお互いをよく理解し、背景を十分把握したうえで問題を見出していくことが大切だと学びました。これは看護にもつながることだと思うため、今後に活かせるよう頑張りたいと思います。今回、このような貴重な経験が出来たことを、皆様に深く感謝いたします。

シーコッタボン寺院にて

将来の目標に近づいたラオス国スタディーツアー                  庄田 清人(理学療法士)

今回、平成25年1月5日~10日までの6日間、ラオス国スタディツアーに参加させていただきました。ツアー期間中には、ラオス国の文化(衣・食・住)に触れ、また病院(国立・県立・郡)の状況や村でのISAPH活動現場などを見学させていただきました。

その中でも最も私の印象に残ったのは、村でのISAPHの活動場面でした。村の人々が熱心に健康教育を聞いている姿や、子どもたちとその母親の「笑顔」をたくさん見ることができました。この場面を見た時に私は、この笑顔のために働きたいと強く思いました。

私は将来、理学療法士として青年海外協力隊へ参加することなどで、国際協力に携わりたいと考えています。そのため、実際の国際協力の形を見ることができたことは、将来の自分の活動内容を少しイメージすることができたと感じています。理学療法士としての視点で見ると、ラオス国の障害者を取り巻く環境には様々なバリアーがあると感じました。整備されていない医療制度などの制度的バリアー、舗装されていない道路や車椅子の不足などの物質的バリアー、障害を持つことは恥ずかしいことであると考え外に出さないなどの精神的バリアーなど、多岐に亘ると感じました。このような事実を実際に自分の目や耳で見聞きして実感できたことは、非常に貴重な体験となりました。今回のツアーをきっかけに異文化に触れる機会を増やしていき、途上国の現状についてもっと知りたいと思うことができました。このような場を提供していただきました関係者の方々、ラオスの人々に深く感謝いたします。本当にありがとうございました。

村でのISAPH活動の様子