2019/3/7

マラウイ インターン終了報告

長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科 
国際健康開発コース2年 山田直之

ムジンバ県マニャムラ地域における栄養改善活動に参加

食事調査で母親へインタビュー

村での成長モニタリング活動に集まる母親たち

陽気に歌を披露するグループリーダーたち

月例ミーティング後に
ISAPHマラウイスタッフ全員集合

2018年11月から年末までの2か月間、マラウイ国ムジンバ県で実施中のJICA草の根技術協力事業『母と子の「最初の1000日」に配慮したコミュニティー栄養改善プロジェクト』に、インターンとして従事させていただきました。私が赴任した当時は、同プロジェクト開始後まだ半年程度しか経っておらず、これから活動が本格化するというタイミングでした。ベースライン調査が終了し、それを踏まえて、グループリーダーに研修を実施したり、農業のデモンストレーションを展開したり、関係者へのプロジェクト周知を行ったり、最初の1カ月はプロジェクト関係者を巻き込んだ活動がてんこ盛り。言葉の壁が立ちはだかり、私が活動そのものに直接的に貢献できることは限られていましたが、現地スタッフの通訳を頼りに、個々の活動内容に対する理解に努めつつ、日頃の気付きや提案事項をなるべくスタッフと共有するように心掛けました。

また、保健センター所属のHSA(Health Surveillance Assistant)というスタッフが提供する栄養介入プログラムを実際に観察・参加できたことも現場での活動ならでは。協力隊時代を思い出す経験となりました。特に成長モニタリング活動や急性栄養失調プログラムのサポートを通じて、保健セクターの具体的なプログラムに関われたことに加え、マラウイにおける栄養施策の実際を垣間見る機会となりました。個々の栄養アセスメント及びプログラムを通じて、子どもたちの栄養状態が定期的に評価され、栄養失調の子に対する的確な支援がなされることが期待されます。

その他、興味深かったのが、マラウイ政府が推進するケアグループ及びマルチセクトラルアプローチ。栄養改善活動を強化するために組織化・階層化を図り、グループリーダーの育成や能力強化を通じて、最終的に世帯レベルまで裨益をもたらすという考え方に基づくものです。コミュニティー内では、それをサポートする保健、農業、教育等のスタッフが配置され、各セクターが分野横断型で連携することにより、一つのアプローチでは克服できない課題を補完・強化することが可能となります。実際には、人材が十分とは言えず、連携の形が具体化されていないことと併せ、理想と現実の乖離は見られたものの、各セクターの現場担当者がコミュニティー住民の栄養改善のためにプロジェクトに積極参加しリーダーシップを発揮すれば、プロジェクトを進める上でより効果が高まるという期待感を覚えました。

活動期間中、コミュニティーリーダーたちは、事あるごとに皆で歌を歌って会を盛り上げ、また啓発劇の実践では高いパフォーマンスを披露する等、その明るい性格と能力の高さに驚かされると同時に、彼(女)らが使命感を持って活動に参加している様子が窺い知れました。なお、私のお気に入りの歌があり、それを素直に参加リーダーたちに伝えたところ、その後訪れるたびに私のために歌ってくれる等、コミュニティーベースの活動だからこそ体験できる楽しいひと時を味わえました。

本プロジェクトは、3年半というスパンで2021年まで続きますが、各活動を通してマニャムラ地域に住む母子の栄養が担保され、最終的に子どもたちの健全な成長に繋がることを願っています。末筆ながら、受け入れいただいた関係者の皆様に心よりお礼を申し上げます。