2017/12/27

MOU半期活動報告会を開催

ISAPH LAOS 佐藤 優

                              

【図1】多くの活動によって構成されている
ISAPHラオスの母子保健プロジェクト

ラオス政府の関係者による
活動視察の様子

活動の内容とその成果を報告する
カムパナーワン医師

【図2】ISAPHの活動村における
施設分娩の割合の変化

 

私たちがラオスで実施している母子保健プロジェクトは、MOU(Memorandum of Understanding:了解覚書)というプロジェクトの内容について記載した計画書をラオス政府と交わすことから始まります。いくら住民が支援を必要としているとはいえ、ラオス政府としても、国全体を管理する上で「だれでもどんな活動でも良いので来てください」とは言えないからです。そしてMOUには、ラオス政府に向けて「プロジェクト期間の3年間のうちに、どのような成果を目指して活動するか」について記されています。2016年4月よりスタートした本プロジェクトも2017年9月でその半分を迎えたことになり、これまでの事業の進捗と成果を関係者に共有するため、先日、MOU半期活動報告会を開催しました。

私たちの事業は、「住民が安全に出産し、健康な子どもを育てていける村づくり・保健サービスづくり」をスローガンとした、地域母子保健プロジェクトです。妊婦や子どもたちが健康に過ごすために必要なことは、①一人ひとりが正しい知識を学び、健康問題を自分で解決する力を身につけること②個人や世帯では解決できない問題をみんなで取り組むことで解決できるよう、地域(村)に支え合う仕組みを整えること③住民一人ひとりに行き届く保健サービスと、質の高い医療サービスを提供できることであると私たちは考えています。そのために、一つのプロジェクトの中にたくさんの活動が用意されており(図1)、それらを限りある人材と時間の中で運営しています。今回のMOU半期活動報告会では、これまでISAPHの活動を見たことがないラオスの外務省や女性同盟の方々を誘って、一部ですが我々の活動を見ていただきました。そしてその翌日に、それらの活動がどのように住民の行動を促してきたか、カウンターパートであるカムパナーワン医師に解説していただきました。

報告会では、プロジェクトが始まって1年6ヵ月の間にどのような活動を展開してきたか、そしてラオス政府が関心を持っている母子保健指標(死亡やサービス利用率などの国の母子の健康を客観的に測るための指標)を示しました。その指標の一つとして、安全なお産のための「施設で分娩をする妊婦の割合」がありますが、図2に示すように、私たちが活動する村すべてで母親の施設分娩の割合が高くなりました。ラオスでは、まだ自宅で一人でお産をしたり、医療知識のない親戚が分娩を介助したりするなどして、子どもが亡くなるケースが存在します。そのため、この結果は関係者から大変歓迎されました。もちろん、すべての指標において目覚ましい成果を出せたわけではありません。子どもの栄養状態など、有効な変化が見られなかったものもあります。報告会では次の1年6ヵ月で力を注いでいくことについて話し合うことができ、関係者とMOUの目的を再び共有し、ISAPHとラオス政府が協力したプロジェクトであることを再確認する上で、大切な機会となりました。