2015/6/17

青年海外協力隊の方がマラウイの活動を見学されました

ISAPH Malawi

 マラウイ国において実施しています「子どもにやさしい地域保健プロジェクト」では、ボランティアの方々の存在が欠かせないものになっています。ISAPHでは、それぞれの村で募集したボランティアへ対して、まずは、栄養や身体測定等に関する研修を行います。研修を受けたボランティアの皆さんは、その後、それぞれの村において健康教育や子どもたちの身体測定(成長モニタリング)を担当することになります。

さて、2015年5月と6月に実施した上記の研修には、近隣で活動中のJICA青年海外協力隊の方々が見学に来て下さいました。今回、その感想を頂戴しましたのでご紹介いたします。協力隊の皆さま、ありがとうございました。

                              

本間あずささん

マラウイ「子どもにやさしい地域保健プロジェクト」の活動地域と同県のヘルスセンターで青年海外協力隊・公衆衛生隊員として活動しています。先月、エディンゲニで行われた成長モニタリングに関する研修を見学させていただきました。

研修では、参加者がトレーナーの話を熱心に聴き、時には盛り上がりすぎでないかと思う位、積極的に発言したり質問したりしている姿が印象的でした。私も日々の活動で痛感していますが、村人は図や数字にあまり慣れておらず、体重や身長の目盛りを正確に読んだり、その値を正しくグラフに記入したりするということがなかなかうまくできません。今回の研修では、村人でも分かりやすいよう工夫された教材を用いながら、じっくりと時間をかけ成長モニタリングに必要な手順について1つずつ教えられていました。

体重8.8Kgを9.2Kgと読んだり、身長70.5cmを75cmと読んだりしてしまう参加者に対し、驚くばかりでしたが、現地のフィールドワーカーが何度も繰り返し教えている姿に感心しました。参加者も最初は不安な表情でしたが、あきらめずに何度も取り組み、最終的には安堵の表情になっていました。今後、実際の活動でも正しく測定・記録できるようになるためには、さらなる継続的な実践、フィールドワーカーのサポートが重要であると感じました。

今回の見学で感じたことや教材や手法について、配属先ヘルスセンターの保健ワーカーと共有し、成長モニタリングの強化・改善につなげていきたいと思います。ありがとうございました。

子どもの体重をグラフに記録する練習

Fさん(匿名希望)

私はISAPH事務所のあるムジンバ県にJICAボランティアとして派遣されており、ムジンバ県南部病院のEnvironmental Health Officeに配属されています。Environmental Health Officeは環境・保健分野など公衆衛生全般を扱っています。ムジンバ県南部病院のEnvironmental Health Officerのうち、栄養担当者が今回のISAPHが主催する研修の講師をすることになったことから、私もこの研修に一日同行させていただく機会に恵まれました。ISAPHによる現地ボランティアへの研修は現地語で行われたため、詳細な内容は理解できていませんので、一日研修を見学しての主観的な感想をまとめました。

私がムジンバ県に赴任直後から、ISAPH日本人スタッフのマラウイに対する真摯な姿勢や考えを伺う機会があったため、今回の研修に参加し、改めてマラウイのことを一番に考えプロジェクトを運営している様子を肌で感じることができ、とても学びの多い時間を過ごすことができました。

日本人スタッフは、今回の研修を行うために様々な準備をし、研修の全体的な進行や講義はISAPH現地スタッフや県病院スタッフが行っていたため、細やかで綿密な計画ではありながらも、マラウイ人がマラウイ人ボランティアを育成しているような構成になっているように感じます。例えば、研修を受けにくるボランティアのためのペンやノートは表紙の回りをテープで補強し、ISAPHのロゴを入れるといった細やかな工夫をし作成されていたり、現地ボランティアがワークショップをする際に使用する教材は、何度の使用にも耐えられるよう作成されています。また休憩時に配るリフレッシュメントといわれるお菓子や昼食もただ配るのではなく、外に水を準備し、手洗いをした人から順番に配るなど、手洗いと順番に並ぶ習慣がつくような仕組みになっています。マラウイ人や、マラウイを理解した上での研修構成であり、組織として現地に根付いた支援をしていると感じました。

研修は一方的な授業形式ではなく、質問し合い、話し合いをし、参加者は真面目にメモを取り、積極的に参加しているように感じました。研修を受けに来ている現地ボランティアの中には、1歳にも満たない子供を抱えながら来ている人も何人もいました。研修をするマラウイ人スタッフ、研修を受ける現地ボランティア、どちらも知識を得るだけでなく、自分の仕事を通して責任感ややりがいを得られる機会につながっているように思います。個々の自主性を大切にしているこのプロジェクトがマラウイ人の生活に根付き、健やかに子どもが成長していくといいなと感じました。ありがとうございました。

カードを用いて離乳食について説明するボランティア

木村清人さん

私は2015年5月20日から22日の3日間、ISAPHが主催する村人対象の栄養教育研修に青年海外協力隊の立場で参加させていただきました。私が2014年11月より活動しているマラウイ、ムジンバ県エディンゲニはISAPHがプロジェクトを展開している地域であり、日頃より情報共有などをさせていただいています。

今回の研修においても、私の活動範囲である村から23名ものボランティアが参加しており、研修の中で何を学び、何を考えているのか、また、日常の業務中で何が弱点なのかなどを知ることができました。ボランティアの方たちは、それぞれの村にて5歳以下の子どもの身長・体重測定などを行っています。この測定業務と得られた記録をヘルスパスポートという母子手帳に記載することがボランティアの方にとって非常に難しいのです。日本人の感覚で言ってしまえば、体重計で体重を測定する、身長計で身長を測定する、誕生日から年齢を計算する、それらの結果を記録する、これらはそんなに難しいことではないと感じてしまいます。しかし、体重計や身長計などの測定機器を初めて見る、もしくは初めて使用するボランティアの方にとっては、使用方法が分からず目盛りを正しく読むことも困難であることがあります。さらに誕生日から年齢を計算する作業では一年以上の誤差が出てしまうことも度々あります。このまま、ヘルスパスポートに記録してしまえば、子どもの正しい栄養状態を評価できません。そのため、本研修において正しい測定方法や記録業務に対するトレーニングを受けることは非常に重要です。ボランティアの方々にとって成人してからの新たな学習であるので、非常に大変そうですがISAPHスタッフのみなさんがマンツーマンで丁寧に教えており、研修終了後には正しく測定・記録をできるようになっている方がたくさんいます。上手く達成できたボランティアの皆さんの笑顔はどれも輝いていました。

こうして次は現場での実践に移りますが、ここでもいくつかの困難があります。実際の健診では約100〜200人の子どもたちを次々と測定し、記録しなければなりません。しかも泣いて暴れてしまう子どももいるので測定に慣れていないボランティアの方には困難なことが多々あります。ここでも、ISAPHの方々がしっかりと付き添い、研修の内容を確認しながら丁寧にサポートしています。こういった地道な活動が大事であるとISAPHの方々の姿から教えていただいています。

国際協力の経験がたった数ヶ月の私にとってISAPHプロジェクトが実施している活動は参考にさせていただくものが多く、本研修の参加を通して、私の活動する地域が保健・医療分野で抱えている問題の一部を知ることができました。この他にも、研修では栄養素についての講義や栄養価の高いおかゆの作り方のデモンストレーションなどが行われました。今後、本研修で行われた内容がどのように村の人々の生活に影響を与えているのかなどを地域に根ざした青年海外協力隊の立場から観察し、自らの活動の参考にさせていただきたいと思います。また、その中で、微力ながら私がプロジェクトに協力できることも見出していきたいと考えています。

今回、このような貴重な機会を提供していただきましたISAPHスタッフの皆さまに深く感謝いたします。

おかゆのクッキングデモンストレーション

現地スタッフによるボランティアへの
体重測定方法の伝達

池邉佳織さん

今回、初めてISAPHの研修に参加させて頂きました。今回は「健康教育」がテーマでした。

本日は講義形式だったのですが、研修者をうまく参加できるように工夫されていました。 まず、初めから研修者にタイムキーパーをしてもらう事で時間を守ることやルールを守るという事を意識でき、この研修だけでなく普段の生活でも習慣付けていけるのかもしれないと思いました。

また、研修者の実体験での問題をそれぞれに発表してもらい、他の研修者にその解決策を考えて発言してもらうというグループワークがありました。こうする事で自分の問題としてもとらえる事ができ、また実際の成功例を伝える事で発表者は自信にも繋がり、問題を抱えている方も実際行われた方法なので実行しやすいのではないかと思いました。

このように実際の問題と解決方法を講義を通して学ぶことが出来るということは、すぐに実践でき、また身近な問題でもあるため関心も高く、興味を持って研修に参加できると感じました。

日々現場のニーズはどういうものかと考えていたので、実際の問題点を発表してもらうという事で末端の現場の実情も知ることができるいい機会であったと思います。今後、今回の講義の方法を参考に自分の活動にも活かしていきたいと思いました。

健康教育の一環として歌の練習をするボランティア