東京女子医科大学医学部スタディツアー

2014年6月4日~9日に、東京女子医科大学医学部のスタディツアーの受け入れを致しました。参加者の方からいただいた報告を以下に掲載します。

ISAPH 事務局

ラオスでスタディツアーに参加して

2014年6月4日~6日と9日の4日間、タケク、ビエンチャンでのスタディツアーに参加させて頂きました。内容は首都ビエンチャンのマホソット国立病院、カムアン県保健局・県病院、セバンファイ郡保健局・郡病院への表敬訪問、見学とモバイルクリニックの見学です。

病院見学では様々な規模の病院を見学させていただけたことで、ラオスの医療の現状をより詳しく知ることができてとても良かったです。現場の先生方とお話をする機会も沢山いただけたのですが、その中でも「患者さんの理解がなかなか得られず、自分が勉強をしてきた医療を実践するのが難しいことがある」と仰っていたことが印象的でした。地域の健康状態を良くするためには、現地スタッフの教育だけでなく、住民への教育も大切であると改めて感じる一言でした。

モバイルクリニックでは妊婦健診、健康教育、小児の身長・体重測定などを行っているのですが、私は今回身長・体重測定をさせていただき、言葉の壁などを感じながらも実際に村の方々と触れ合うことができて、とても貴重な体験となりました。

今回のスタディツアーではISAPHさんのお蔭で、村など外国人が立ち入るのが難しい場所にも行くことができ、とても貴重な経験ができました。ありがとうございました。

東京女子医科大学医学部6年 任 芝杏(いむ ちへん)

モバイルクリニックでの身長測定

ラオスの医療現場見学を通して

2014年6月4日から9日まで、ラオスにてISAPHのスタディツアーに参加させていただきました。内容は、国立病院、県病院、郡病院の見学と、ISAPHが取り組んでいるモバイルクリニックへの同行でした。ラオスでは様々な妊娠・出産・子育てに関する風習が残っており、その影響でビタミンB1欠乏に陥ったり、母親が脱水になることもあるとのことでした。実際にモバイルクリニックに同行させていただき、健診や薬の投与などを手伝わせていただき、実際年齢よりも小さい子が多いように感じられました。また、習慣はその地域に根差したものなので、一概に否定するのではなく、その文化を尊重して必要な知識を伝えていくことも大切なのだと感じました。

さらに、様々なレベルの病院を見学させていただき、十分な設備がない中、医師がどのように治療していけばいいのか、現在私たちが日本で行っている診断法、治療法をはたしてそのまま教えるだけで役に立つのかなど、いろいろ考えさせられました。

今回の貴重な経験を忘れずに、将来医師として国際協力の分野でどのように貢献できるかを意識してこれから学んでいきたいと思います。ISAPHの方々が、私たちの質問に答えてくださり、通訳もしてくださったおかげで、医療の現状をより深く理解することがでたのだと思います。本当にありがとうございました。

東京女子医科大学医学部6年 岩田 葉月
カムアン県保健局のパースック副局長を表敬訪問

ラオスでのISAPH活動視察を終えて

今回私達は6月の4日間でラオスの村落でのモバイルクリニックや郡・県・国立病院を見学させていただきました。

タケクから車で少し行った村落には、見たことのない光景が広がっていました。高床式の家に住む人々、薪を燃やした台所…村に入ると一番に挨拶してくれたお母さんがいました。それはビタミン欠乏になっておりISAPHの方々が粉ミルクを与え、元気になったと事前に写真を見せていただいていた赤ちゃんの母親でした。健康教育の授業では寄生虫に感染し、貧血で寝たきりだった子供が元気に質問に答える姿を見ました。人々から見れば異国の人である日本人が村に入り活動をすることの難しさは計り知れないと思いますが、ISAPHの方々が人々から大きく信頼を得ている様子に感銘を受けました。県・郡病院では、癌であっても診断はつかず、お金がなければ状態が悪くても診察することは出来ないなど、多くの課題の残る中でより良い病院にしようと取り組む医師のお話を聞けました。一方ラオスで1番の病院である国立病院では癌や脳外科の手術までも出来るという、まるで違う国に来たような格差に驚きを感じました。

今回、開発途上国の医療を自分の目で見ることが出来たことは何にも代え難い貴重な経験となりました。このような経験をさせていただく場を提供してくださりました皆様に心より感謝申し上げます。

東京女子医科大学医学部6年 川口 祐香理
ISAPHの現地スタッフと粉ミルク供与の前に