2012/11/1

東邦大学医学部看護学科スタディツアー

ISAPH 事務局

 平成24年10月1日~2日に、東邦大学医学部看護学科のスタディツアーの受け入れを致しました。参加者の方からいただいた報告を以下に掲載します。

                              

ISAPHラオスの活動に参加して感じたこと   東邦大学医学部看護学科4年 伊藤 恋

今回ISAPHの活動に参加させていただき、多くのことを学びました。中でも、村の健康教育に参加させていただいたことは、特に印象に残りました。事前のお話で、ラオスでは食物タブーを今でも行っている方がおり、乳児に母乳ではなくコンデンスミルクやもち米などを与えて育てる慣習があることを聞きました。実際に私たちが伺った村でも食物タブーを行っている方にお会いし、食物タブーと呼ばれるものが、ラオスではとても身近なものであることを実感しました。また、その際ISAPHの方が、村の方が信じてきた慣習を否定するのではなく、知識を与えることで正しい行動を行ってもらうという関わり方をしていることも見ることができました。

このことから、ISAPHの活動は、住民の知識を増やし意識を変えることで、住民の方の未来を作ることに繋がるのだと考え、ISAPHの活動の重要性を改めて感じることができました。今回学んだことをこれからの学びに活かしていきたいと思います。

モバイルクリニックに同行して   東邦大学医学部看護学科4年 織田 真澄

セバンファイにある村のモバイルクリニックに同行させていただいた。集会所で健康診断の準備を整え、モバイルクリニック開始の合図の音楽を流すと1人2人とまばらに来ていた村人は、あっという間に100人以上になった。母子保健活動だったのだが、対象は新生児から高齢者まで幅広い層に広がっていた。

足を運んでくる村人に「サバーイディー」と挨拶すると、笑顔で「サバーイディー」と返して下さった。緊張感はあったものの、どこの誰とも知らない外国人の私たちを笑顔で迎えてくださることに驚くと同時に、これまでISAPHの方々が心を込めて村の人達に関わり続けてこられた結果だと肌で感じた。

この日の健康教育の内容は三大栄養素や手洗いについてで、文字の読めない人にもわかるようにたくさん絵を用いて行っていた。食物タブーの慣習があった村の人たちが、考えながら最後には正解を答えていた。元気に過ごすための知識が得られると認識しているからこそ真面目に聞いているのだと、継続して関わる重要性を感じた。

識字率の低い村人への教育ツールとして、ストーリー性のある絵や文字をプリントしたTシャツを配布することで、実用的でいつでも誰かが目にし、意識づけができるという工夫をされていた。またパネルを使った教育では、開始当初は絵を使っていたが、なかなか理解につながらないため、実際に村で使われているものを写真に撮ってパネルにすることで住民の理解につながったという話も伺った。本当のニーズが何かを見極め、どのようにアプローチしていくかを文化も育った環境も異なる村人に寄り添って考えておられる姿に感動した。これこそがオーダーメイドの医療であり、日本がなかなか追いついていない点ではないかと、とても勉強になった。

貴重な経験をさせていただいたことにとても感謝するとともに、ここで学ばせていただいたたくさんの大切なことを今後の看護の糧として成長していきたいと思っている。

ISAPHの活動に同行させていただいて学んだこと   東邦大学医学部看護学科4年 神野 恵里

今回、ISAPHの活動に同行させていただき、健康に関する住民啓発活動や地域づくりの支援について多くのことを学ぶことができました。

特に母子保健向上を目標に行っていた健康教育の活動では、参加される住民の方々の多さに驚きました。迷信や悪習をもつ人々に対し、今までの文化や価値観を変容させることは容易なことではないと思いますが、お母さん方の発言から、正しい知識が広がり始めているように感じられ、健康に対する意識も高まってきているように感じました。異なる文化や価値観をもつ人々に対しても、相手を受け入れる姿勢をもち、継続的にその地域に合った方法で支援を重ねることによって行動変容をも促すことができると学びました。

また、パネルシアターや絵などを用いた住民参加型の健康教育の際は、参加されていた方々のほとんどが楽しそうに話を聞いており、その姿から、住民の関心をより高め、深い理解を促すためには、健康教育を受ける側の立場に立って教育方法を工夫することが大切だと改めて学びました。さらに、住民自らがあらゆる生活面で知識を応用して活用していくためには、単に「~をしてはいけない」と伝えるだけでなく、何故それをしてはいけないのかその根拠も具体的に分かりやすく説明することが大切であり、その積み重ねが行動変容を促すということも学ぶことができました。

ラオスにおけるISAPHの活動に同行して   東邦大学医学部看護学科4年 武田 唯

シーブンフアン地区におけるモバイルクリニックに同行させていただき、都市部との違いや村の現状について見ることができました。ISAPHスタッフ、保健局や郡病院のスタッフ、村のボランティアスタッフが協力し合い、村人たちも参加しやすい工夫がなされており、それも時間をかけて関わってきた成果なのだと感じました。特に、文字の読めない方へも理解してもらえるように作られた、イラスト付きのTシャツは印象的でした。実際にモバイルクリニックの時に、村人たちの多くが着用しており驚きました。乳幼児や妊婦だけでなく村の年配者も、様子を見に来ており、対象者だけでなく周囲へのアプローチも必要なことなのだと思いました。また、古くから根付く悪習や迷信を持つ人々への支援の困難さを目の当たりにし、時間をかけて関わっていくこと、継続して健康教育等を行っていくことの大切さを実感しました。短い時間ではありましたが貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。

ラオス カムアン県を訪れて   東邦大学医学部看護学科4年 長谷川 愛

元々母子保健に興味があった私は、ラオスの母子保健活動にとても関心がありました。

実際に、医療機関の見学や母子保健活動に参加させて頂き、身を持ってラオスの母子保健に触れることが出来ました。カムアン県では、伝統習慣として、産後の母親の食物タブーがあります。食物タブーは、水・もち米・塩・蛙だけ食べるというもので、母親の健康状態はもちろんのこと母乳から栄養を摂取する子どもにも影響を及ぼしています。この問題は伝統・文化・習慣に関わることで、これらを変えていくことは難しく、高年齢者や男性に権力のあるこの地域では、母親の問題だけではないことを痛感しました。

しかし、実際の母子保健教育時には母親のみならず、高年齢者や男性と多くの地域住民が集まってきており、母子保健教育の必要性や認識が住民に広がってきているのだと感じました。地域住民が実際に行動を起こせるようになるには、もう少し時間がかかるかもしれませんが、多くの母子が助かることを願っています。

ラオスで出会った子ども達の笑顔は最高でした。どこの国においても子ども達のいきいきとした笑顔には癒されます。今回の貴重な経験を生かし、より多くの子どもの笑顔を守れるよう、今後看護師として、そして一人の人間として成長していきたいと思います。たくさんの貴重な経験をありがとうございました。

ラオスの保健活動を見学して   東邦大学医学部看護学科4年 早川 茉利

今回の実習で他国の保健活動を間近に見たのは初めてだった。道具も不十分な中、どのようなことが行われるのか、私は興味津々だった。ちょうど四年生になってから初めての実習は地域実習であり、児童館に来た乳幼児の母親の方々へ健康教育をさせていただいたことを思い出した。実際にやってみるとなるとポスターの準備や台本作りが大変だったが、母親の方々はちゃんと聞いてくれていたことを覚えている。

それを見て、健診や健康教育へ来る母子の様子は、日本とラオスで変わらないと感じた。道具は日本のように綺麗なものが揃っているわけではないが、必要最低限のもので対応し、職員の方々も個別に沿った相談を行っている様子が見学でき、働く場所は違っても一人一人の健康を考える気持ちは変わらないのだと知った。

健康診断を終えた後、敷かれた茣蓙に座って職員の方々が話す健康教育をしっかりと聞いている様子には正直、驚いた。初めは本当に村の人たちが参加するのかと疑問も思ったが、音楽を聞くとぞろぞろとやってくる人たちに、この活動が村にとって当たり前のように受け入れられているのだと感じ、これも職員と村の人たちの信頼関係の形なのだと思えた。

ISAPHの母子保健活動を見学して   東邦大学医学部看護学科4年 藤原 茜

私にとってラオスでの実習は、日本以外の国の医療について学ぶ初めての機会でした。日本では、誰もが必要な時に平等で高度な医療が受けられるが、ラオスでは満足のいくサービスが受けられていない事実を知り、他国だからといって人ごとではないと感じました。また、ラオスの母子保健では母親が母乳育児を理解していないことから新生児が食物タブーで亡くなっており、正しい知識により防ぐことのできる命があることにショックを受けました。

母乳育児を理解していないことには迷信を信じている事が原因としてあるが、村の住民が信じている迷信を直していくには困難さがあるのだと感じました。しかし、ISAPHの健康教育では三大栄養素を住民に尋ねた時に、住民が栄養素を答えられており、少しずつ正しい知識が住民に理解されてきているのだと思いました。

ISAPHではTシャツを配り、絵を見せ、住人に質問するなど、様々な工夫で健康教育を実施しており、住民もそれ目当てに集まり、笑顔がみられるなど一緒に楽しみながら参加しているように感じました。健康教育1つにおいても、様々な工夫を取り入れながら指導していくことで住民の関心を引くことができるのだと思いました。また、村のボランティアスタッフと一緒に診察をしており、そうした村の住民とのつながりが、住民とISAPHとの信頼関係や受け入れにもつながっているのだと感じました。ラオスの実習では、ラオスの文化や看護に触れることで今まで知らなかった事を知ることができ、看護についてより考えさせられる機会となりました。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

ISAPHの活動を通して学んだこと   東邦大学医学部看護学科4年 若林 奈緒美

私の中での村の母子健診は参加者も少なく活動もこじんまりしているイメージをもっていた。しかし実際に活動に参加させていただいて、参加者も多く母乳育児や栄養の知識についても、徐々に備わってきていることを活動を通して学んだ。活動の前日にISAPHの方からの説明で、字の読めない方や知識のない方により分かりやすく理解してもらうためにパネルシアターや絵で説明が書いてあるTシャツを作成したというお話を聞き、そのような活動の1つ1つの積み重ねで、村全体の知識が上がってきているのだと感じた。

また母子だけでなく祖父母の世代の方まで健診にいらしている姿に感銘をうけた。村の育児はそれまでの文化や迷信など受け継がれているものも多く、指導していく中でそれらが大きなポイントになるという話があった。私は今回の活動に参加して日本では妊娠、出産したら病院で指導を受け、指導に沿って行うことが当たり前となっているが、文化やそれまでの伝統を利用できるところは利用しながら少しずつ改善していくことで、改善点の受け入れもより可能になっていくのだと感じると共に母子だけでなく祖父母や村全体の方への指導が必要になることを改めて学んだ。

最後になりますが、このような機会でなければ体験することのできない貴重な体験をさせていただき本当にありがとうございました

 

郡保健局職員とともに妊婦健診のお手伝いをする様子

子どもたちの体重測定をする様子


 

ラオスの学生たちと記念撮影

 

看護学校を訪問し、プレゼンを行っている様子


 

アンパンマン体操を披露